相続,相続税,遺産の名義変更手続きに関して、よくあるご質問

    
(このQ&Aは、あくまでも2007年1月時点での一般的な事例です。法令・通達等の状況変化や個々の事情による相違があることをご承知おきください。)

Q1 相続税とは、どんな税金ですか?

A1 相続税とは、亡くなった方が持っていた財産を、相続等によって取得した場合に、その財産を取得した人に課税される税金です。

Q2 相続税の申告書は、いつまでに、どこに提出するのですか?

A2 相続開始の日(死亡の日)の翌日から計算して10ヶ月目の日までに、亡くなった方の死亡時における住所地の所轄税務署に申告書を提出しなければなりません。

例えば、死亡の日が平成18年1月2日のときは平成18年11月2日、死亡の日が平成18年3月31日のときは平成19年1月31日までに相続税の申告書を提出する必要があります。
尚、相続税の申告書の提出期限の日が土曜・日曜・祝日にあたるときは、これらの日の翌日が申告書の提出期限になります。

Q3 相続税がかかる人とかからない人がいるのですか?
A3 全ての遺族の方に相続税がかかるわけではありません。
亡くなった方からの相続や遺贈によって取得した財産の課税価格の合計額が基礎控除額を超える場合に、その財産の取得者に対して相続税が課税されます。

したがって、相続財産の課税価額の合計額が基礎控除額よりも少ない場合には、亡くなった方から相続や遺贈により財産を取得したどの人も相続税の申告をする必要はありません。

基礎控除額とは? 5000万円+(法定相続人(注1)の数×1000万円)

例えば、法定相続人の数が3名の場合
 遺産から差引かれる基礎控除額 =5000万+(3人×1000万) = 8000万円 

◎相続財産の課税価額合計よりも基礎控除額が大きい
  →どなたにも相続税が発生しません(注2)

◎相続財産の課税価額合計よりも基礎控除額が少ない
  →どなたかに相続税が発生する可能性があります(注2)

(注1)
1
1
民法の定めによって規定された相続人のことです。実際に遺産を受け取るかどうかや、相続人が遺言で指定されているかどうかは、法定相続人の数に関係しません。詳しくはQ5「法定相続人とはどういう人ですか?」を参照ください。
(注2)
1
1
相続財産の課税価額の評価方法は複雑な上に、様々な特別規定があるため、実際に相続税が発生するかどうかはケース・バイ・ケースです。慎重に課税価額を確かめる必要がありますので、詳しくは当事務所にご相談ください。

Q4 相続税は、どのような財産にかかるのですか?
A4 相続または遺贈によって取得したもので、金銭に見積もることのできる経済価値のあるものが、財産として相続税の対象になります。

◎相続税がかかる財産の例
1.
現金
2.
預貯金
3.
土地
4.
家屋、建物
5.
株など有価証券
6.
ゴルフ会員権
7.
貴金属
8.
売掛金や受取手形などの債権
9.
商品や製品などのたな卸資産
10.
車両や機械などの有形固定資産
11.
特許権や営業権などの無形固定資産
12.
生命保険等の死亡保険金
13.
退職金等(退職金給付金、功労金)

(注1)
1
12〜13までには一定の非課税枠があります。
詳しくは下記「相続税がかからない財産」を参照してください。
(注2)
1
相続開始の日(死亡の日)前3年以内に相続人に贈与した財産も、相続税の課税価格に加算されます。

◎相続税がかからない財産の例
1.
墓地、墓碑、仏壇、祭具並びにこれに準ずるもの。
2.
遺族が受け取る香典(通常の範囲内のもの)
3.
相続税の申告期限までに国や地方公共団体、特定の公益法人などに寄付をした相続財産
4.
〔500万円×法定相続人の数〕の範囲内の生命保険等の死亡保険金
5.
〔500万円×法定相続人の数〕の範囲内の退職金等

Q5 法定相続人とはどういう人ですか?

A5 法定相続人とは、民法の定めによって規定された相続人のことです。実際に遺産を受け取るかどうかや、相続人が遺言で指定されているかどうかは、法定相続人を特定するにあたっては関係しません。相続の放棄をした人がいても、その放棄がないと仮定して法定相続人の数を確定させます。


◎法定相続人とは

・亡くなった方の配偶者は、常に法定相続人となります。

・次の人は、次の順序で配偶者とともに法定相続人となります。
 (イ)亡くなった方の子(その子が死亡している場合は孫)
 (ロ)亡くなった方に子や孫がいないときは父母や祖父母
 (ハ)亡くなった方に子も孫も父母も祖父母もいないときは、兄弟姉妹


◎法定相続人の例

・亡くなった方に配偶者と子供3人がいる
 →法定相続人は配偶者と子供3人の計4人です。

・配偶者と実父と実母がいるが、子供はいない
 →法定相続人は配偶者と父母の計3人です。

・兄1人妹1人がいるが、配偶者・子供・父母はいない
 →法定相続人は兄と妹の計2人です。

Q6 法定相続分とはどういうことですか?
A6 亡くなられた方は、遺言によって「遺留分の権利(注)」を侵さない限り、財産を自由に処分・分配できますが、遺言の無い場合の遺産の分配は民法で規定されています。民法によって規定されたこの分配分を「法定相続分」といいます。

(注)
1
「遺留分の権利」とは、一定範囲の相続人が最低限相続できる財産の割合をいいます。

◎法定相続分の主な例
・子がいる場合  配偶者 2分の1 子 2分の1(人数分に分ける)
・子がいない場合  配偶者 3分の2 父母 3分の1(人数分に分ける)
・子も父母もいない場合 配偶者 4分の3 兄弟姉妹 4分の1(人数分に分ける)

Q7 相続税はどのように計算するのですか?
A7 相続税は、まず課税遺産総額を算出することから始まります。

課税遺産総額
=(遺産総額)−(葬式費用、受継いだ債務等)−(基礎控除額)


順序を追って説明すると次のとおりです。
1.
まず、相続や遺贈によって各人が取得した遺産総額を、各人別に計算します。
 ↓
2.
1
相続人(遺族)が負担した葬式費用や受け継いだ債務の額を相続人が取得した遺産総額から差し引きます。
 ↓
3.
1
残った遺産額に、死亡の前3年以内に贈与された財産を加えます。これが正味の財産額です。
 ↓
4.
1
正味財産額から基礎控除額を差し引きます。この差し引いた後の金額が課税遺産総額です。
 ↓
5.
1
1
次に、遺産を実際に相続人の間でどのように分割したかに関係なく、課税遺産総額を法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定して各人ごとの遺産の取得金額を計算します。
 ↓
6.
1
この各人ごとの遺産の取得金額に相続税の税率を掛け、控除額を差し引いた額が相続税額です。これら各人の相続税額を合計した金額が相続税総額です。
 ↓
7.
1
相続税総額を各人が実際に取得した財産の価額の比率によって按分した金額が各人の相続税額になります。
 ↓
8.
1
このようにして計算した各人ごとの相続税額から配偶者の税額軽減など各種控除等を計算した金額が、各人が納める相続税額になります。

◎具体的な相続税額

・相続人が妻と子供1人の場合
  正味遺産額が1億円→  妻は0円、子供は175万円の納税
     〃   2億円→  妻は0円、子供は1250万円の納税

・相続人が妻と子供2人の場合
  正味遺産総額が1億円→  妻は0円、子供は50万円づつの納税
     〃   2億円→  妻は0円、子供は475万円づつの納税


(注)
1
相続人が法定相続分に応じて遺産を相続し、配偶者控除を適用したと仮定した場合。万円未満は四捨五入。

Q8 配偶者には特別の配慮がされていると聞きましたが…。
A8 亡くなった方の配偶者には、婚姻期間に関係なく税額軽減の措置がされています。
具体的には、配偶者の取得した正味の遺産額が1億6000万円までか、1億6000万円を超えていても、法定相続分相当額以下であれば、相続税は納めなくてもよいことになりす。
 
配偶者以外にも、未成年者控除や障害者控除、相次相続控除(10年以内に2回以上の相続があった場合)、贈与税額控除(相続開始前3年以内の贈与財産の価額に対するもの)などの様々な控除制度があります。

Q9 相続財産はどのように評価するのですか?
A9 相続財産は、原則として相続開始時の時価によって評価しますが、相続税法に評価方法が定められている次のものは、特別な方法によります。

1.宅地
都市の市街地にある宅地は、「路線価方式」によって評価します。
路線価の定められていない地域は「倍率方式」により、固定資産税評価額に一定の倍率をかけて計算します。
亡くなった人が住まいや事業などに使っていた土地のうち一定の面積の部分については、小規模宅地の特例措置として税額が減額される措置があります。

2.家屋 
 原則として一棟の家屋ごとに、その家屋の固定資産税評価額により評価します。

Q10 相続税はどのようにして納めるのでしょうか?
A10 相続税は、原則として法定期限内(申告書の提出期限、つまり亡くなった日の翌日から10ヶ月以内)までに金銭で納付することになっています。
 一定の要件を満たした場合には、延納や物納も認められています。

遺産相続、相続税がご心配な方へ
 相続税の税額の計算方法は非常に複雑で、財産の評価方法も特殊です。その上、ここではとても説明しきれないくらい多くの特別規定も存在します。

 相続税が発生するのかどうか、発生するならいくらになるのかはケース・バイ・ケースであり、個々の事情に応じて時間をかけて調査・確認を行う必要があります。



 このような方はご相談ください。

  ・相続税がいくらくらいになるか試算してほしい。
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