医療レーザー脱毛では、黒い色素に反応するレーザーを照射して黒い毛根に熱を集中させ、毛の元となる毛母細胞や栄養や酸素を運ぶ毛乳頭を破壊します。
この方法は、毛乳頭としっかり結びついている成長期と呼ばれる時期の毛に最も効果が現れます。
しかし毛には成長期の他に、毛乳頭との結合が緩み押し出される退行期、抜けて休む休止期という時期があり、成長期の毛は全体の毛量の2割程度と言われています。
照射しても、最大で2程度のムダ毛しか脱毛できないため、残りの毛が成長期に入る時期を見計らって再び照射する必要があります。
しかし、この毛のサイクルは一定しておらず、部位によって大きく異なります。
また同じ部位にはて言える毛でも違うことがあります。そこで、ほとんどのクリニックでは毛周期の平均をとってだいたい2か月あけて施術するのが最も効率的としています。
早く脱毛を終わらせたいからといって1カ月に1度のペースで通院しても、成長期に入っている毛が少ない可能性が高いため、脱毛効率から考えればあまり意味がないことになります。
予約を取るのに適切な間隔は、最初の頃は2か月ということになるでしょう。施術回数を重ねるとだんだん毛が抜け落ちて、サイクルのそろった毛が残るようになります。そうなってくればもっと間隔をあけても大丈夫でしょう。
医療脱毛の効果の出る回数は?方法次第で回数は変わるもの?
では、レーザー脱毛は、どのくらいの回数を受ければ効果が実感できるでしょうか。
これは個人や部位による差がありますが、だいたい3回受ければ、毛量が減ってきたことを感じられるでしょう。
たまの自己処理で良くなるレベルをめざすのであれば、5~6回が目安となります。ただし、顔やIライン、Oラインは特に効果が現れにくい場所なので10回~12回程度必要になることもあります。またもともとの毛の量が多い人も回数は多めに必要となります。
なお、最近は蓄熱式という脱毛方法を採用するクリニックも増えています。
これはバルジ領域という毛母細胞よりずっと皮膚に近い階層にある部分に作用させ、発毛因子を生成させないようにすることで脱毛効果を得るという方法です。従来の方法では、色素の薄い産毛には反応が弱く、脱毛効果が出にくい面がありました。しかし蓄熱式では産毛にも効果があるため、完了までの必要回数を減らせる可能性があります。
なお、医療脱毛にはレーザー脱毛の他にニードル脱毛もあります。これは毛穴にニードルをさして弱い電流を流し、毛根を破壊するという方法です。
ニードルは毛の流れにそって毛穴に刺すため、毛が生えていないと施術できません。つまりある程度毛周期に合わせて施術するため、完了までにかかる回数はレーザー脱毛とほぼ同じといっていいでしょう。